L'article d'origine en version japonaise a été repris par le site Slashdot Japon
Un an après ses débuts aux États-Unis, Google Street View [en français] est arrivé au Japon, où le service est d'ores et déjà critiqué [en anglais]. En dépit de l'image générale positive de l'entreprise dans le pays, les forums [en japonais] et les blogs [en japonais] comptent déjà de nombreuses réactions mettant en cause la façon dont Google a sorti ce service. Ces derniers jours, le PDG d'un important fournisseur d'accès à Internet y a repéré sa propre épouse [en japonais], d'autres ont trouvé des images d'hommes urinant dans la rue ou de couples entrant dans des “love hotels” [en japonais; les “love hotels” japonais fournissent des chambres à l'heure aux couples ne pouvant se rencontrer dans d'autres lieux] (sans parler d'oiseaux en vol). Tout ceci a soulevé de sérieuses inquiétudes quant au respect de la vie privée [en japonais].
Mais alors que dans d'autres pays les réactions se sont concentrées sur la diffusion d'informations privées comme les plaques d'immatriculation ou l'identité personnelle, au Japon ce sont des cas moins évidents de violation de la vie privée qui suscitent des réactions : le linge qui sèche aux fenêtres [en japonais], des fenêtres ouvertes par lesquelles des voleurs pourraient entrer [en japonais], ou encore des voitures garées sur des places de parking [en japonais].
Un blogueur, notant les différences culturelles entre le Japon et les États-Unis, se rend compte qu'il est nécessaire d'expliquer aux employés de Google aux États-Unis ce qui se passe au Japon et les raisons pour lesquelles cette entreprise, qui a très bonne réputation localement, a provoqué un tel tollé avec Street View. Ce blogueur est le spécialiste des nouvelles technologies Osamu Higuchi qui a rédigé un article intitulé “Lettre aux gens de Google” sur son blog Higuchi.com. L'article commence ainsi :
ストリートビューを使ってみて、やはりこれは何か言っておかなくてはいけないような気がしてきたので、書きます。ひょっとして、このサイトがGoogle 八分になって検索空間から消えるようなことがあったら、この記事のことを思い出してください。
最初にことわっておきますが、僕は Google のことが大好きです(みんな大好きだよね)。日本の Infoseek を作るときにゴールとして思い描いていた「世界中の Web に雑然と散らばっている情報と知識を、秩序立てて整理して、だれでも必要な到達できるようにすれば、世の中が大きく変わる」という、僕らは実現できなかった夢を、しっかり会社のビジョンとして掲げて確実に実現している姿を、本当にうらやましく思います。
でもね、この日本でのストリートビューは、僕は生理的にダメ。ここまで無邪気に踏み込んではいけないと思うのです。
きっと、セルリアンタワーの中の人も同じように感じていると信じて、なぜこれがダメなのか、海の向こうの人にも分かりやすいように説明を試みますんで、聞いてください。で、リエゾンとして、正しいローカライズについて、きちんと向こうの人を説得してくれるとうれしいです。
Je suis sûr que les gens de la tour céruléenne [en anglais; siège de Google au Japon] ressentent la même chose et essaient d'expliquer pourquoi c'est mal d'une façon qui soit compréhensible pour les gens de l'autre côté de l'océan, alors écoutez s'il-vous-plaît. Et je serais heureux que vous parveniez, en votre qualité d'agents de liaison, à convaincre les gens de là-bas de localiser correctement [les services].
ご検討をお願いしたいことはひとつだけ。
Dans la suite, Higuchi s'adresse à Google aux États-Unis :
日本の都市部の生活道路をストリートビューから外してもらえませんか
以下にその理由を書きます。
日本の都市部の生活道路は生活空間の一部で、他人の生活空間を撮影するのは無礼です
米国、特に西海岸に住んでいる人は自宅のプライベート空間とパブリックな空間の境目は、所有権的にも精神的にも公道と私有地の間にあると思います。というか、みなさんの感覚では公道に面した自分の庭のほうが公的な空間で、自分の庭をきれいにしていないとコミュニティの景観上よろしくないと思っていますよね?
ところが日本の都市部生活者は逆で、家の前の生活道路、いわゆる路地のほうが感覚的には自分の生活空間の一部、庭先なのです。日本の都市部では、家の前の公道を掃いたり、打ち水をしたり、雪かきをしたりするのが居住者のつとめとされています。下町を歩いているとよくわかるけれど、家の前の路地に鉢植えとかちょっとした物置とかをはみ出して置いてあるのもその感覚の表れです。
僕らはそういう路地を歩くときには、路地の周りの家のほうをじろじろ見つめることはしません。ちょっと横を向くと、文字通り鼻の先はだれかの生活空間なので、そういうところをのぞき込むのは失礼なことだという意識が働いていると思うんです。
日本人がアメリカに家を建てるときに、日本の感覚で家の周りに塀をめぐらせて周りからひんしゅくを買うことがあるそうですが、日本の都市部の感覚では逆に通りを歩く人が塀の中をのぞき込むとひんしゅくを買います。
もちろん、塀や垣根の隙間から中を覗こうと思えば覗けます。そういう行為は「垣間見」と言って、源氏物語の昔から、ちょっとはしたないこととされています。
この季節、なにかのはずみで、軒先で下着同然の格好で涼んでいるおじさんと目があったりします。そんなときも、その人が近所の風呂屋でのなじみとかだったら、ちょっと立ち話をするかもしれませんが、そうでもなければちょっと会釈をするような格好をしてそのまま目をそらし、お互いに見なかったことにする、というのが礼儀です。
En cette saison, vos yeux rencontrerons ceux de vieux hommes en train de prendre le frais en sous-vêtements sous leur auvent. Dans ces moments-là, la politesse veut que vous parliez peut-être un peu à cette personne si elle vous est familière, par exemple une connaissance des bains publics locaux, ou sinon que vous saluiez de façon appropriée puis que vous détourniez les yeux et que chacun prétende ne pas avoir vu l'autre.
「公道からの風景だから公開を前提としているはずだ」ではなくて、「公道を通る者はその鼻先の生活空間はのぞき込んではいけない」というのが、日本の都市生活者のモラルなんです。
僕らの生活スタイルは、生活空間の様子を一方的に全世界に機械可読な形で公開するようにはなっていません
そういう文化ですから、東京の都市部で路地を歩きながら10メートルごとに360度周りを見回して歩く、なんていうことをやっていると、確実に30分以内に警察に通報されます。手にカメラでも持っていて通りからの風景を撮りためていたりしようものなら、僕の家のあたりのストリートビュー空白地帯なら職務質問の後、池上署か田園調布署にご同行を願われることうけあいです。
生身の人間が路地から生活空間をじろじろ覗いているとやっかいなことになりそうなことは日本人なら直感的にわかるので、普通の人はそういうことをやりません。そのため、生活者側も路地から生活空間の様子が知れてしまうことに対してわりと無防備です。
ところが、ストリートビューを通して覗くのは、覗かれていることに気がつきませんから通報されることもありません。この非対称性が別の問題を引き起こします。
日本中の、いや、世界中の人が、ケーサツのお世話になるというリスクを負わずに、無防備な生活者の生活空間の様子を見ることができるということは、例えば侵入が簡単そうな構造の家屋を探したり、転売価値の高そうな自動車が公道に面した場所に駐車してある場所などを、誰もが通報されるリスクなしで下見できるようになってしまった、ということです。
Le fait que des gens au Japon, ou plutôt des gens partout dans le monde, peuvent voir les espaces privés de résidents sans défense sans encourir le risque d'être pris en charge par la police, rend désormais possible, par exemple, de chercher des maisons dont la structure facilite les effractions ou de repérer les endroits où sont garées en bord de rue des voitures dont les prix de revente sont élevés sans risque d'être signalé par qui que ce soit.
そりゃ、通りからじろじろ下見をする人がいれば通報されるはずだから、と安心して無防備に暮らしている我々が悪いのかもしれないけれど、この安心感が一方的に突然乱されるのは、どうにも納得がいきません。
ややこしいことになる前に、ご自身のモラルで判断して行動してください
それにしても、ストリートビューとプライバシーの問題について、意外なほど日本の新聞が何も言わないのはなぜでしょうね。梅田本だか、アンチマイクロソフトのドグマか何かのせいで、彼らの中では「Google=なんかわからんけど絶対善」ということになっているのかもしれません。右も左も、あの人たち思考停止しているのかな。